vol. 5 地下室と覆土住宅の可能性
(2001/2/14)
地下室の可能性と限界のようなことは以前から色々と言われてきていることであるが、なかなか正確な知識と理解がされない状況が続いている。特に住宅の居室利用については顕著であり、建築設計士でも正しい理解をしている人にはまづお目にかからない。ある意味でそれは当たり前で、室内環境や工法やコストなどで特殊なことが多いからである。もう20年近くも昔であるが某住宅関連の研究所にて地下室の研究開発をしていたことがあり、試験建設や実験をしたりして新しい地下室を作ろうとしていた。この時は商品化に至らなかったが、その後地下室には法律的な緩和が進み、状況は大きく変わり可能性が開けてきた。そんな折りひょんなことからある地下室メーカーから誘いがあり再び地下室に取り組み始めている。
地下室には気を付けなければならない注意点も多いが、魅力もある。これからは個性的な住まい方のツールとして発展させたいとも思う。また、環境共生住宅が取り上げられるようになり、屋根に植栽を乗せた住宅も目にするようになったがその効果と意味について発展途上である。覆土住宅全体を土と植物が覆ってしまうような住宅で日本では例がほとんどない。
そんなことで地下室と覆土住宅の構想CGを幾つか並べてみますので住まい方は考えてみてください。長いスパンで取り組もうと思っています。
注意点については技術的に難しいので基本的な事柄を少しだけ、地中の温度はかなり安定して大きな熱容量がある。地温はその土地の平均気温とほぼ一致する。従って(使い方を誤らなければ)冬に結露することはほとんどない。危ないのは....。