聴竹居・縁側

聴竹居は環境科学に基づく性能設計という近代手法を追求していた藤井厚二が1928年に建てた実験住宅である。実に5つめの実験的自邸である聴竹居においてその集大成を試みた。その中でも縁側は5度の実験住宅に共通する極めて重要なテーマであった。幾つかの装置的な開口部によって構成された縁側。日本の住宅には外部との緩衝空間が必要と考えた洞察力は現代になってその重みを増しきている。(1999/11)